日本で働きたいベトナム人向けガイド|多い仕事・地域・生活準備

最終更新: 2026年6月

日本で働くベトナム人は、外国人労働者の中でも特に大きなグループです。

出入国在留管理庁によると、2025年末時点で日本に住むベトナム国籍の人は681,100人です。中国に次いで2番目に多く、前年末から46,739人増えています。

また、厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況では、2025年10月末時点のベトナム人労働者は605,906人で、国籍別では最多です。日本で働く外国人全体の23.6%を占めています。

この記事では、日本で働きたいベトナム人向けに、多い仕事、住む人が多い地域、来日前に確認したいこと、ベトナム語で使える公的情報をまとめます。

ベトナム人が日本で多く働いている仕事

ベトナム人が多く働いている分野は、まず製造業です。工場、食品加工、自動車部品、機械、金属、電子部品、検査、組立、梱包などの仕事が多くあります。

次に、サービス業、建設業、卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業、医療・福祉などが続きます。

分野ベトナム人労働者数割合仕事の例
製造業226,914人37.5%食品加工、機械、金属、自動車部品、検査、組立、梱包
サービス業76,124人12.6%派遣、請負、清掃、工場関連サービス、物流補助
建設業74,471人12.3%建設現場、内装、設備、施工補助
卸売・小売業71,623人11.8%店舗、倉庫、販売、品出し、物流
宿泊・飲食サービス業64,039人10.6%レストラン、ホテル、キッチン、接客
医療・福祉24,820人4.1%介護、福祉施設、看護補助

日本で仕事を探すときは、「ベトナム人が多い仕事」だけで選ばないことも大切です。給料、残業、寮費、通勤時間、日本語サポート、転職しやすさも一緒に確認しましょう。

技能実習だけでなく、長く働く仕事も増えている

以前は、ベトナム人というと技能実習のイメージが強くありました。しかし最近は、専門的・技術的分野の在留資格で働く人も増えています。

2025年10月末時点では、ベトナム人労働者の在留資格は、専門的・技術的分野、技能実習、資格外活動などに分かれています。

エンジニア、通訳、設計、IT、事務、ホテル管理、介護、特定技能など、長く日本で働くためのキャリア型の仕事も選択肢になっています。

ただし、在留資格によって働ける仕事や時間は違います。自分の在留資格でその仕事ができるか不安な場合は、会社だけで判断せず、公的窓口や専門家にも確認してください。

ベトナム人が多く住んでいる地域

ベトナム人が多く住む地域は、仕事が多い地域と重なりやすいです。特に、愛知、大阪、東京、埼玉、神奈川、千葉、兵庫などはベトナム人コミュニティが大きい地域です。

都道府県特徴
愛知県自動車、部品、機械など製造業が強い
大阪府飲食、サービス、製造、学校が多い
東京都IT、飲食、学校、専門職、サービス業が多い
埼玉県工場、物流、東京近郊の仕事が多い
神奈川県製造、物流、サービス、都市型の仕事がある
千葉県物流、食品、工場、空港関連の仕事がある
兵庫県製造、港湾、飲食、関西圏の生活圏
静岡県製造業、食品、自動車関連が多い
茨城県工場、農業、食品加工、物流が多い
福岡県九州の中心で、飲食、サービス、学校がある

都市部は仕事の種類が多い一方で、家賃や生活費が高くなりやすいです。地方や郊外は生活費を抑えやすい場合がありますが、車が必要になることもあります。

地域を選ぶときは、仕事だけでなく、家賃、通勤、病院、役所、ベトナム食材店、同郷コミュニティ、日本語サポートも見ておくと安心です。

来日前に必ず確認したいこと

日本に来る前に、まず確認したいのは在留資格です。

技能実習、特定技能、技術・人文知識・国際業務、留学、家族滞在では、働ける内容や時間が違います。留学生の場合は、資格外活動許可が必要で、働ける時間にも制限があります。

次に、雇用契約書を確認しましょう。特に見るべきポイントは次のとおりです。

  • 給料の金額
  • 基本給と手当
  • 残業代
  • 勤務時間
  • 休日
  • 寮費や家賃
  • 社会保険
  • 退職時のルール
  • 会社が支援してくれる内容

パスポートや在留カードを、会社や仲介者に預けっぱなしにするよう求められた場合は注意が必要です。大切な書類は、原則として自分で管理してください。

来日後すぐに必要になりやすい生活準備

日本に来てすぐ必要になりやすいものは、住まい、電話番号、インターネット、銀行口座、役所手続きです。

特に電話番号は、銀行口座、仕事の連絡、住まいの契約、行政手続きで必要になることがあります。短期SIMや海外ローミングだけで生活を始めると、あとで困る場合があります。

来日後に確認したいことは次のとおりです。

  • 住む場所は決まっているか
  • 住所登録をいつ行うか
  • 日本で使える電話番号があるか
  • Wi-Fiやインターネットをどう準備するか
  • 銀行口座を作れるか
  • 健康保険や年金の手続きを理解しているか
  • 困ったときの相談先があるか

自分の状況に合わせて確認したい場合は、以下の診断も使えます。

ベトナム人向けに便利な公的情報

日本で生活する外国人向けに、公的機関が多言語情報を出しています。ベトナム語で読める情報もあります。

情報内容
外国人生活支援ポータルサイト日本で生活するための基本情報を多言語で確認できます
生活・就労ガイドブック仕事、住居、医療、税金、年金、災害、教育などを確認できます
特定技能総合支援サイト特定技能で働く人向けに、制度や手続きの情報を確認できます
外国人労働者向け相談ダイヤル労働条件、給料未払い、契約トラブルなどを相談できます

厚生労働省の外国人労働者向け相談窓口では、ベトナム語の相談ダイヤルとして 0570-001-706 が案内されています。相談できる曜日や時間は変わることがあるため、利用前に公式ページで確認してください。

日本語は仕事と生活の両方で大切

日本語は、仕事を探すときだけでなく、生活を安定させるためにも大切です。

工場や建設の仕事でも、安全指示を理解する必要があります。介護、飲食、ホテル、小売、事務、ITなどを目指す場合は、日本語力が高いほど仕事の選択肢が広がります。

最初から完璧な日本語でなくても大丈夫です。ただし、次の言葉は早めに覚えておくと役に立ちます。

  • 仕事の指示
  • 安全に関する言葉
  • 休みや遅刻の連絡
  • 役所で使う言葉
  • 病院で使う言葉
  • 契約書に出てくる言葉

日本語学習に不安がある場合は、会社の支援、日本語教室、オンライン学習、地域の国際交流協会なども確認しましょう。

仕事を選ぶときの注意点

日本で仕事を選ぶときは、給料だけで決めないことが大切です。

同じ給料でも、寮費、食費、交通費、残業時間、勤務地によって手元に残るお金は変わります。また、仕事内容が在留資格に合っていない場合、後で問題になることがあります。

仕事を決める前に、次の点を確認しましょう。

  • 契約書の内容を理解できるか
  • 給料と控除の内容がわかるか
  • 残業代のルールが明確か
  • 寮費や初期費用が高すぎないか
  • 在留資格に合った仕事か
  • 相談できる担当者がいるか
  • ベトナム語またはやさしい日本語で説明を受けられるか

不安がある場合は、一人で判断せず、労働相談窓口、支援機関、専門家に相談してください。

まとめ

日本で働くベトナム人にとって、今も大きな仕事の柱は製造業です。加えて、建設、飲食・宿泊、物流、小売、介護、サービス業などにも多くの仕事があります。

地域では、愛知、大阪、東京、埼玉、神奈川、千葉、兵庫などにベトナム人が多く、仕事やコミュニティを見つけやすい傾向があります。一方で、地域によって家賃、通勤、生活費、必要な日本語力は変わります。

日本で安心して働き始めるためには、在留資格、雇用契約、住まい、電話番号、銀行口座、役所手続き、日本語、相談先を早めに確認することが大切です。

正しい情報を使い、困ったときに相談できる場所を知っておけば、日本での仕事と生活は始めやすくなります。

参考情報

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