日本で働く外国人に多い仕事と大変なこと|職種・在留資格・生活面の注意点

最終更新: 2026年6月

日本で働く外国人は、製造業、サービス業、卸売・小売、宿泊・飲食、建設、医療・福祉など、さまざまな分野で働いています。

この記事では、国籍を限定せず、日本で働く外国人に多い仕事、職種ごとに大変になりやすいこと、在留資格や生活面で確認したいことをまとめます。特定の国の情報を知りたい場合は、国別ケース記事もあわせて確認してください。

日本で働く外国人はどのくらいいる?

厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は2,571,037人です。前年から268,450人増え、届出が義務化された2007年以降で最も多い人数です。

国籍別では、ベトナム、中国、フィリピン、ネパール、インドネシア、ミャンマーなどが多くなっています。ただし、仕事の内容や働ける範囲は、国籍だけでなく、在留資格、職種、勤務先、地域によって変わります。

外国人に多い仕事

産業別に見ると、最も多いのは製造業です。次に、サービス業、卸売・小売、宿泊・飲食サービス業などが続きます。

分野外国人労働者数割合仕事の例
製造業635,075人24.7%食品加工、部品製造、機械、金属、検査、組立、梱包
サービス業391,946人15.2%清掃、物流補助、派遣・請負、施設管理、工場関連サービス
卸売・小売業340,687人13.3%店舗、販売、品出し、倉庫、EC物流
宿泊・飲食サービス業319,999人12.4%ホテル、旅館、レストラン、キッチン、接客
建設業206,468人8.0%建設現場、内装、設備、施工補助
医療・福祉146,105人5.7%介護、福祉施設、看護補助
情報通信業97,924人3.8%IT、システム開発、運用、サポート
教育・学習支援業83,225人3.2%語学、教育、学校関連業務

数字を見ると、外国人雇用では製造業が大きな柱です。一方で、宿泊・飲食、建設、医療・福祉なども増えており、人手不足の分野で外国人材の役割が大きくなっています。

製造業で大変になりやすいこと

製造業では、工場、食品加工、自動車部品、電子部品、機械、金属、検査、組立、梱包などの仕事があります。

大変になりやすいのは、安全ルール、作業スピード、立ち仕事、夜勤、交替勤務、専門用語です。日本語が十分でなくても始めやすい仕事もありますが、安全指示や品質確認の言葉は理解できる必要があります。

  • 機械や工具の安全ルールを理解できるか
  • 立ち仕事や同じ作業の繰り返しに対応できるか
  • 夜勤や交替勤務の生活リズムを作れるか
  • 寮から職場までの通勤方法を確認しているか

サービス業・物流・清掃などで大変になりやすいこと

サービス業には、清掃、物流補助、派遣・請負、施設管理、工場関連サービスなど、幅広い仕事があります。

大変になりやすいのは、勤務先が変わること、作業内容が幅広いこと、シフトが不規則なことです。派遣・請負で働く場合は、雇用主、実際の勤務先、相談先がどこなのかを確認しておくことが大切です。

  • 雇用契約の相手が誰か
  • 勤務先で困ったときの相談先はどこか
  • 交通費、制服、道具代の扱いはどうなるか
  • シフト変更や残業のルールは明確か

建設業で大変になりやすいこと

建設業では、現場作業、内装、設備、施工補助などの仕事があります。現場ごとに場所や作業内容が変わることもあります。

特に重要なのは安全です。高所作業、重いものの運搬、工具の使用、現場の合図などを理解できないと事故につながる可能性があります。日本語の安全指示が不安な場合は、来日前から基本的な現場用語を学んでおきましょう。

  • 安全教育を受けられるか
  • 現場で使う日本語を理解できるか
  • 作業服、道具、移動費の負担はどうなるか
  • 天候や現場変更で勤務が変わる場合のルールはあるか

外食・宿泊で大変になりやすいこと

外食・宿泊では、レストラン、ホテル、旅館、キッチン、清掃、接客などの仕事があります。観光地や都市部では、外国語を使う機会がある場合もあります。

大変になりやすいのは、接客日本語、クレーム対応、忙しい時間帯のスピード、土日祝日の勤務です。キッチン中心の仕事でも、衛生管理やチーム内の連絡で日本語が必要になります。

  • 接客で使う日本語を練習しているか
  • シフト、休み、繁忙期の働き方を確認しているか
  • まかない、制服、寮の費用がどうなるか
  • お客様対応で困ったときに助けを呼べるか

介護で大変になりやすいこと

介護では、高齢者施設などで、食事、入浴、移動、記録、見守り、コミュニケーションなどを行います。

大変になりやすいのは、介護日本語、利用者との会話、記録業務、夜勤、身体的な負担です。介護は人の生活や安全に直接関わる仕事なので、やさしい日本語だけでなく、介護現場で使う言葉を学ぶ必要があります。

  • 介護日本語を学ぶ時間があるか
  • 夜勤やシフト勤務のルールを理解しているか
  • 記録や申し送りの方法を教えてもらえるか
  • 体調やメンタル面で困ったときの相談先があるか

在留資格によって働ける仕事が違う

日本では、在留資格によって働ける仕事や時間が違います。たとえば、特定技能、技能実習、技術・人文知識・国際業務、留学、家族滞在では、できる仕事の範囲が同じではありません。

2025年10月末時点では、専門的・技術的分野の在留資格が865,588人、技能実習が499,394人、資格外活動が449,324人、身分に基づく在留資格が645,590人です。専門的・技術的分野には、技術・人文知識・国際業務、特定技能、介護などが含まれます。

仕事を選ぶときは、給料や勤務地だけでなく、自分の在留資格でその仕事ができるかを確認してください。不安な場合は、会社だけで判断せず、公的窓口や専門家にも確認しましょう。

給料・寮・残業・契約で確認したいこと

外国人が日本で働くときに困りやすいのは、仕事内容だけではありません。給料、控除、寮費、残業、休日、退職時のルールも重要です。

  • 基本給、手当、残業代が分かれて書かれているか
  • 寮費、水道光熱費、Wi-Fi、家具家電の費用はいくらか
  • 残業はどのくらいあるか、残業代はどう計算されるか
  • 休日、夜勤、シフト変更のルールは明確か
  • パスポートや在留カードを会社に預けっぱなしにしないか
  • 困ったときに母語、英語、やさしい日本語で相談できるか

同じ月給でも、寮費や控除、通勤費、残業時間によって、手元に残るお金は変わります。雇用契約書や労働条件通知書は、分からないままサインしないことが大切です。

日本語で大変になりやすい場面

日本語は、仕事だけでなく生活にも必要です。特に次の場面では、日本語が不安だと困りやすくなります。

  • 安全指示を聞くとき
  • 休みや遅刻を連絡するとき
  • 残業やシフトを確認するとき
  • 役所、病院、銀行で手続きするとき
  • 寮や住まいのルールを確認するとき
  • 困ったことを会社に相談するとき

来日前から完璧な日本語を話す必要はありません。ただし、仕事で使う基本的な言葉、安全に関する言葉、生活手続きで使う言葉は早めに覚えておくと安心です。

国別ケースも確認する

国籍によって、来日前の情報源、母語で相談できる場所、同郷コミュニティ、よく選ばれる仕事が違うことがあります。国別の情報を知りたい場合は、以下のケース記事も確認してください。

関連診断

自分の状況に合わせて確認したい場合は、以下の診断も使えます。

まとめ

日本で働く外国人に多い仕事は、製造業、サービス業、卸売・小売、宿泊・飲食、建設、医療・福祉などです。人数では製造業が最も多く、宿泊・飲食、建設、医療・福祉なども増えています。

大変になりやすいことは、職種によって違います。工場では安全ルールや交替勤務、建設では現場の安全指示、外食・宿泊では接客日本語、介護では介護日本語や記録業務が重要になります。

仕事を選ぶときは、給料だけでなく、在留資格、契約、寮費、残業、日本語サポート、相談先を確認しましょう。分からないまま契約せず、必要に応じて公的窓口や専門家に相談することが大切です。

参考情報